予習はしなくて大丈夫です——初見を大事にしているレッスンの話

レッスンで、生徒さんによく伝えていることがあります。「予習はしなくて大丈夫です」ということです。

練習熱心な方ほど、意外に感じるかもしれません。多くの習い事では、予習は良いことだと思われているからです。

ですが、ギターの初見に関しては、予習をしない方がうまくいくと考えています。今日はその理由を、実際にあった話とあわせて書いてみます。

初見とは何か

まず、初見について簡単に説明します。初見とは、初めて見る楽譜をその場で弾くことです。

このとき頭の中では、「音符を見る」「音名に変換する」「指を動かす」という3つの動きが起きています。これらはほぼ同時に行われていて、順番に一つずつ処理しているわけではありません。

弾くのが速い人も、音名を読み飛ばしているわけではなく、実際にはきちんと音名を読んでいます。読むスピード自体が速くなっているだけです。

初見は特別な才能というより、慣れと量によって少しずつ自動化されていくものだと思っています。

初見を大事にしている理由

初見を大事にしている理由は、それほど複雑ではありません。曲に取り組むとき、すぐに弾けるようになるからです。

生徒さんであれば、音符を読む時間そのものが短くなります。その分、練習の中身そのものに時間を使えます。

結果として、効率のいい練習につながると考えています。

練習熱心さが裏目に出た話

少し意外な話を一つ紹介します。以前、とても練習熱心な生徒さんがいました。

レッスンでは初見でうまく弾けているように見えていました。私はその様子を見て、その生徒さんに合ったカリキュラムを進めているつもりでいました。

ところが実際には、その生徒さんは家でも熱心に予習をしていました。予習をしてしまうと、レッスンの場ではもう「初見」ではなくなります。

私は初見の力がついていると思い込んだまま、本来よりも難しい曲を選んでしまいました。結果として、上達がゆっくりになってしまった時期がありました。

その後、練習の仕方を見直し、その生徒さんに合った曲に戻しました。すると、初見の力が少しずつついていきました。

レッスンで大切にしていること

そうした理由から、レッスンでは予習をすすめていません。

大切にしているのは復習です。習ったことをその場で確認しながら、少しずつ積み重ねていくイメージです。

曲や教材も、一人ひとりに合ったものを講師の方で選ぶようにしています。難しいものを先取りしてしまうと、かえって遠回りになることがあるからです。

なお、レッスンの内容や料金は別のページにまとめてあります。

音名を読む練習について

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